モーダルシフトと2024年問題の影響 | 丸加海陸運輸の海陸総合物流.com
2023.10.03
現代の海運業界は、急速な変化と進化を遂げていますが、2024年4月1日に施行される働き方改革関連法により、物流業界は特に「2024年問題」が懸念されています。
2024年問題とは
2024年問題は、トラック運転手の労働時間に関する規制が厳格化されることによって引き起こされる可能性のある課題を指します。これにより、トラックドライバーの一日の労働時間や休憩時間に制限が加わる可能性があります。海運業界においては、トラック輸送がコンテナ船の最終段階での輸送を担当することが多く、これに影響が及ぶ可能性があります。労働時間の変更が運送スケジュールや供給チェーンにどのような影響を及ぼすかが検討される必要があります。
「2024年問題」対策の一つとして、モーダルシフトが注目を集めております。
モーダルシフト:
モーダルシフトとは、トラック等の自動車で行われている貨物輸送を、環境負荷の小さい鉄道や船舶の利用へと転換することです。環境負荷の低減に加え、労働力不足の解消・働き方改革という観点からも注目されています。海運業界においては内航コンテナ船(内航フィーダー船)とシャーシ輸送(フェリー輸送)の組み合わせは、陸上輸送と海上輸送の輸送を効率的に結びつける一つの手段となっています。
シャーシ輸送(フェリー輸送)のメリット
シャーシ輸送は出荷地付近の港までトレーラで陸送し、港でトラクタヘッドからシャーシ(荷台)を切り離し、シャーシ(荷台)だけをフェリーやRORO船で納品先付近の港まで海上輸送し、到着した港で再度トラクタヘッドを繋ぎ陸送するという手段で、長距離輸送においては通常のトラックでは実施できない輸送効率向上が可能となります。
単位当たりのエネルギー消費効率がよい大量輸送が可能で、道路混雑の解消や運転手の長距離運転からの解放が可能な手段である事から、モーダルシフトの一環や2024年問題への対策としてシャーシ輸送の活用が拡大していく可能性があります。
内航コンテナ船の活用
モーダルシフトの一部として、長距離輸送や国際輸送においては、コンテナ船が広く利用されます。コンテナ船は大容量で効率的な輸送手段であり、多くの貨物が標準化されたコンテナに詰め込まれ、地域間で効率的に輸送されます。
また効率化の観点からも、コンテナ船を使用することで、大量の貨物を一度に輸送でき、運送コストを削減し、物流ネットワーク全体を最適化するのに役立ちます。
まとめ
丸加海陸運輸では、海運業界の急速な変化と進化の中で、新たな課題と可能性に向き合っています。モーダルシフトによって陸上と海上の輸送手段が結びつき、効率的な運送体制が構築されている一方で、2024年問題によるトラックドライバーの労働時間規制の影響も懸念されています。海運業界は、これらの課題に柔軟に対応し、持続可能な輸送環境を築くための取り組みを進めています。
将来を見据えて、丸加海陸運輸は技術の発展や新たな協力体制の構築を通じて、モーダルシフトの促進と2024年問題への対応をしていきます。これによって、お客様からお預かりした貨物をより効率的で環境に配慮した形での輸送をこれから実現していきます。